ひと昔前までは、年末商戦を視野に入れたカレンダー印刷は、どこの企業でも営業のための使命のようなものになっていました。現代でも、名入りカレンダーは下半期になると実に多くの企業で作成されますが、印刷技術の発達や価格競争の激化から、豊富なテンプレートから好みの仕様を選んで、限りなくオリジナルに近いものが激安価格で作れる素晴らしい時代になっています。反面、プリンターや写真を扱う大企業の中には、無料テンプレートを配布するところも出始めました。つまりこれは、DIYの隆盛やハンドメイド流行の例に漏れることなく、カレンダーもまた自分で作成する時代になったということなのでしょう。

とは言え、カレンダー印刷の需要がなくなったわけではありません。もちろんこれまで通りの名入れカレンダーなども、一定の需要は確立されているはずです。ただ、より消費者のニーズに即したものをノベルティのような形で作成するのであれば、さらに営業効率を上げられる可能性が高まるのではないでしょうか。近頃出始めたカレンダー印刷の中には、スマートフォンで撮影した写真やSNSにアップロードした写真を、そのままカレンダーに落とし込むことができるサービスが出始めました。

とくに美味しそうな食べ物の写真は、一部のネット文化の中では『飯テロ』などと呼ばれ、多くの参加者の目を惹くコンテンツとして何万も拡散されるケースがあります。もし、既にこういった営業方法を取り入れている店舗であれば、その画像をカレンダーとしてノベルティ化し、顧客限定配布などにすると、高い費用対効果が望めるかも知れませんね。バーやクラブなどでも、スタッフの写真を入れ込んだカレンダーはお客様の関心を惹くことができそうです。「買う・もらう時代から作る時代」へ変化しつつあるカレンダー印刷の流れを上手く利用し、集客に繋がるアイテムとして活かしてみましょう。